JAPAN×METAL⑤
メタルバンドのダサいジャケットとしても有名なこの作品。決して日本を馬鹿にしているのではない。
成田闘争(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%87%8C%E5%A1%9A%E9%97%98%E4%BA%89)からインスピレーションをえて作られたという。
RIOTというこのバンドはむしろ、日本を愛している。このアルバムも日本で最初に発売され、5ヶ月後に本国で発売されたという。
https://m.youtube.com/watch?v=cvZ5yyLF4sk
いわゆるビッグインジャパン(海外では無名だが日本でのみ有名)バンドのひとつだが、メタルファンの間では、海外でもそれなりに名を知られたバンドの様である。たとえば、一時所属したドラマーのボビー・ジャーゾンベクは手数の多いテクニカルなスタイルで、名うてのアーティストのバックで叩いている。メタルゴッド、ロブ・ハルフォードのソロ活動であるHALFORDで叩いていたくらいである。
https://m.youtube.com/watch?v=sMOOGbZqjrk
当時のメタル市場において日本は重要な国だったのだろう。あの見事な復活劇を見せたANVILのドキュメンタリー映画でも日本のフェスのシーンから始まっているのだ。
https://m.youtube.com/watch?v=iq1KJZvdWcA
JAPAN×METAL④
寒くなってきました。
いよいよ冬本番ですね。
私の感覚では冬は12月~3月の4ヶ月ある。春は5月しかないのに。ちなみに6月は春でも夏でもなく梅雨!
それはともかく冬はおでんがおいしい。
そして、聴きたくなるのがこの曲!
スウェーデン発、
ヴァイキングをモチーフにしたメロディックデスメタルバンドamon amarth の
with oden on our side
https://m.youtube.com/watch?v=E72zNSW7ID8
勇壮でかっこ良いだけでなく、日本のおでんをこんなに愛してくれているなんて。
かっこ良く意訳するなら
「おでんは我らと共にある」
といったところでしょうか。
え?何か間違ってますか?
JAPAN×METAL③
日本文化には負の文化もある。
それは「反社」である。
そして、メタルにも『hansha』という曲かある。
Oceans Ate Alaskaというプログレッシブメタルコアバンドの曲です。
さぞ極悪サウンドを聴かせてくれるのだろう。
https://m.youtube.com/watch?v=jmQQDvCRZw0
あれ、違うな。
これは「反射」だわ。
にしてもこの日本らしさのあるイントロとか美しくかっこいいよね。
ちなみにこの曲が収録されているアルバムのタイトルは『Hikari』。
オススメなので聴いてください。
もっと日本で話題になっても良かったのにな。プロモーションしっかりしたら売れたんじゃないかな。
https://www.hmv.co.jp/artist_Oceans-Ate-Alaska_000000000503883/item_Hikari_7980007
JAPAN×METAL②
前回、歌舞伎メタルの『whispered』を紹介し、メタルが歌舞伎を取り入れたと紹介したが、もしかしたら、何を今さらという話だったのかも知れない。
そもそも、メタルというジャンル自体がメタルを取り入れていたのだ。多分。
歌舞伎の由来は『かぶきもの』。『かぶきもの』とは「異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者(wikipediaより)」のこと。
メタルそのものじゃないか。
そして、乱暴、狼藉を働いたというのもメタルの暴虐性と共通する。
極めつけは画像の連獅子の髪をぐるぐる回すやつ。毛振り(けぶり)と言うらしいが、
下のヴァイキングメロディックデスメタルバンドのamon amarthのライブ動画を見てほしい。これは正に毛振りじゃないか。
https://m.youtube.com/watch?v=lGEoJLIIuow
つまり、メタルとは歌舞伎なのである。
JAPAN×METAL①
メタルという音楽は狭い様で広い。
様々な音楽ジャンルを吸収することができるのだ。
たとえば、
メタル+クラシック=ネオクラシックメタル
メタル+オーケストラ=シンフォニックメタル
メタル+レゲエ=ラガメタル
メタル+ファンク=ファンクメタル
枚挙に暇がない。
また、メタルには色々なテーマを持ち込むこともできる。
メタルにブラジル音楽を取り入れたSepultura。
メタルに古代エジプトを取り入れたNile。
メタルにアイドルを取り入れたBabymetal。
メタルに海賊を取り入れたAlestorm。
そして、メロディックデスメタルに歌舞伎を取り入れたWhisperd。曲は『食人鬼』
https://m.youtube.com/watch?v=AuDKqaqdhH8
ちなみにこれはフィンランドのバンドです。
日本人がやったらもっと世界にウケたろうに。フィンランドにやられちゃいました。
後は能メタルを誰かがやるしかないな。
soilwork 『sworn to a greatdvide』
この作品はソイルワークファンの中では評価が低いらしい。
そんなに悪いかな?メロディも格好良いし、クリーンボーカルもメタルコアに有りがちなチャラさがない。アレンジも多彩で凝っている。
おそらく、ソイルワークの他の作品と相対的に物足りないということなんだと思う。
ソイルワークの他の作品よりもギターが目立ってない。
ソイルワークの他の作品よりアグレッションが弱いとか。
それと最初に気にいったソイルワークのイメージと離れていったのかも知れない。
ファンというのはわがままなものだ。
実験的な作品には「求めているものじゃない」と言い、前作の路線を受け継げば「代わり映えしない」「飽きた」などと言い、流行りのサウンドを取り入れれば「時代に媚びた」と言われる。
イメージを守りつつ、革新的で、独自性の高いものを生み出さねばならない。なおかつ高品質。
これ良いと思うけどなぁ。
Metallica『Load』について
メタリカの『ロード』。
このアルバムは僕のメタルへの扉を開いてくれたアルバム。
初めて聴いた時とうって変わって約15年後に資格の勉強をしながら聴く音楽になんとなく選んでみたら、「なんかいいぞ」となった。
曲は長いし、遅いし、重い。躍動感もそんなに無い。
でも、よく聴くと、それらはほとんどデメリットではない。(曲の長さだけは、どの曲も1分ずつくらい縮めても良さそうな気もするが)
メロディも豊だし、曲ごとの個性もある。意欲作としてのエネルギーを感じる。アルバム全体の統一感もある。
今思えば、グランジやメロディックパンクなどが台頭してきた時代にメタルは完全にダサい音楽になりつつあった。でも、メタリカはダサくならなかった。
メタリカはデビュー当時からメタル界のフォロワーではなく、新しいヘヴィミュージックの形を提示しようとしてきた。だから、批判を受けようが既存のファンに媚びずに音楽的チャレンジを続けた。そして、実際に売れてファン層を広げた。
メタリカがメタルの代表格であり続けたのはこのチャレンジ無くしてあり得なかったのだと思う。
保守的なメタルファンにはウケが悪いけど、何回か通して聴いて欲しいと思う。